これが、メタボを撃退するアディポネクチンの絶大な効果です!

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メタボになると増加する内臓脂肪は、単に余分なカロリーを溜めておく場所。

あなたは、そう思っていませんか?

ところが正常な内臓脂肪はアディポネクチンと呼ばれる超善玉ホルモンを分泌する事が分かったのです。

それは一体どのような働きがあるのでしょうか?

そこで今回は、アディポネクチンに隠された秘密とメタボとの関係について話します。

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【目次】

(1)これが、メタボを改善するアディポネクチンの驚くべき5つの効果

  • 効果①:「傷付いた血管を修復する」
  • 効果②:「インスリンの働きを高める」
  • 効果③:「腫瘍の増殖を抑制する」
  • 効果④:「老化防止」
  • 効果⑤:「ヒアルロン酸の分泌促進」

(2)アディポネクチンの製造元は内蔵脂肪だった!

(3)アディポネクチンを投与すれば、運動や食事制限なしでメタボ解消!?

(4)アディポネクチンを増やしてメタボを改善する方法とは?

  • アディポネクチンを増やす飲食物

まとめ

(1)これが、メタボを改善するアディポネクチンの驚くべき5つの効果

アディポネクチンは1996年に大阪大学で初めて発見されました。

それはメタボ改善に優れた効果があり、世界でも大変注目されている生理活性物質です。

まずは、その素晴らしい効果についてご覧下さい。

効果①:「傷付いた血管を修復する」

血管の中を絶え間なく流れる血液と血管壁との間には常に摩擦が起こっています。

アディポネクチンは、この摩擦によって生じた血管の傷を修復する働きがあります。

もし血管の壁に出来た傷がいち早く修復されなければ、一体何が起こるのでしょうか?

まずは血管壁に出来た傷口の小さな隙間に、血液中に漂う悪玉コレステロール中性脂肪などの異物が付着して血管壁の内側へと入り込みます。

特にメタボの人は血中に悪玉コレステロールや中性脂肪が多くなっていますから、こうした状況が起こりやすくなっています。

そこへ白血球がやって来ます。

白血球は身体の中にある異物を処理する役割がありますから、血管壁の内側に入り込んで異物を食べ始めます。

こうして血管壁の内側に異物や白血球がどんどん入り込んで来ると、その部分が盛り上がってコブになってしまいます。

これが動脈硬化の始まりです。

しかし、アディポネクチンはこうした場合でも血管の傷口に白血球が入り込むのを抑制します。

あるいは、大きくなったコブの破裂を防いでくれたりもします。

こうしてアディポネクチンは、メタボが引き起こしやすい動脈硬化を予防してくれるのです。

また血管を拡張する働きによって高血圧の改善を促します。

効果②:「インスリンの働きを高める」

私たちが糖質を摂取をすると、消化吸収されてブドウ糖(血糖)となり血中を漂います。

こうして血糖値が上がります。

すると、膵臓からインスリンが分泌されてブドウ糖を筋肉や肝臓に運び届けます。

これで血糖値が下がる訳です。

しかし、内臓脂肪が増加すると血中に遊離脂肪酸が漏れ出してインスリンの働きを鈍らせます。

すると、膵臓は更に多量のインスリンを分泌して血糖値を下げようとします。

こうして膵臓が酷使され続けると、やがて機能が低下してインスリンの分泌が著しく低下してしまいます。

その結果として血糖値が下がらず高血糖の状態が続き、やがて糖尿病を発症する可能性が高まる訳です。

アディポネクチンは、こうして鈍くなったインスリンの働きを活性化します。

ですから日本にいる推定2000万人以上の糖尿病予備軍にとって、アディポネクチンの効果は非常に大きな期待が持てる訳です。

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効果③:「腫瘍の増殖を抑制する」

以下の方法でマウスの実験が行われました。

まずマウスに人間の胃がん細胞を移植してガンを発症させます。

そしてマウスにアディポネクチンを注射したところガンの増殖が阻止され、更にガンの大きさが最大で90%も減少したのです。

この実験から、ガン細胞はアディポネクチンの働きによって死滅する事が分かったのです。

素晴らしい発見です。

現代医学のガン治療においては手術や放射線治療が主流となっています。

もし、この実験と同じような成果が人間にも認められるとすれば、より負担の少ないガン治療が実現するかもしれません。

効果④:「老化予防」

ある調査でアディポネクチンの数値を調べたところ、非常に興味深い結果が出ました。

まず平均寿命が長い地域の住民は、平均寿命が短い地域の住民よりも数値が高かったそうです。

次に男性と女性を比べてみると、女性の方が数値が高い事が分かりました。

そして30代後半から70代までを年代別に調べたところ、70代が最も数値が高かったそうです。

更にもう一つ、100歳以上の女性と若い女性を比べてみたところ、何と100歳以上の方が2倍近くも数値が高かったのです。

これは一体どういう事でしょうか?

70代の人は年齢と共にアディポネクチンの数値が増えたのか、それとも数値の高い人が長生きしているのか。

見解としては後者の見方が強いようです。

つまりアディポネクチンの数値が高ければ生活習慣病を予防して長寿へとつながるのです。

効果⑤:「ヒアルロン酸の分泌促進」

ある研究によって、アディポネクチンが皮膚の内側にあるヒアルロン酸の合成を高めるという事が分かりました。

ヒアルロン酸は水分を保つ能力が非常に高い分子です。

つまり肌の張り、みずみずしさ、弾力性の源である訳です。

ちなみにコラーゲンも肌に良いと言われており、それにちなんだサプリや化粧品も多く売られています。

ただ一説には、そうしたものは分子が大きすぎて摂取しても吸収されにくいし、塗っても細胞に入り込まないと言われています。

その真偽については分かりませんが、アディポネクチンが分泌されると身体の中からヒアルロン酸の合成を高めてくれる訳です。

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(2)アディポネクチンの製造元は内臓脂肪だった!

さてアディポネクチンの素晴らしい効果について色々と話してきましたが、その正体が気になっている方もいるでしょう。

実はアディポネクチンは内臓脂肪細胞から分泌される超善玉ホルモンなのです。

脂肪と聞くと余り良いイメージが浮かびませんから、意外に思った方も多いでしょう。

もともと内臓脂肪というのは余分なカロリーをエネルギーとして蓄えておく場所、あるいは内臓の保護や体温調整の役割があると考えられていました。

しかし正常な内臓脂肪にはアディポネクチンを分泌する重要な働きもあったのです!

「だったら内臓脂肪は増やした方が良いのでは?」

「メタボでも問題は無いのでは?」

と思う方もいるかもしれません。

残念ながらそうでは無いのです。

メタボになり、内臓脂肪が増え過ぎるとアディポネクチンの分泌が減少するのです。

結局のところ、アディポネクチンの分泌を増やすにはダイエットして内臓脂肪を減らすしか方法はないのか?

いえ、必ずしもそうでは無いようです。

実は驚きの実験結果がありますので、それをご覧ください。

(3)アディポネクチンを投与すれば、運動や食事制限なしでメタボ解消!?

まずは、こちらの新聞記事をご覧ください。(2013年10月31日、読売新聞より抜粋)

少し読みずらいと思いますので記事を要約します。

これはマウスによる実験結果です。

高脂肪食を与えて太らせたマウスにアディポネクチンと似た物質を与えたところ、血糖値と中性脂肪の数値が下がりました。

この実験のポイントは、マウスに食事制限を加えておらず、マウスの体重を運動などで減らしていないという点です。

つまり、食事制限や運動をしないでメタボの症状が改善できたという事です。

この実験結果は心臓病の合併症などを抱え、運動や食事制限が出来ない人には特に朗報と言えるでしょう。

更にマウスの120日後の生存率を見た場合、標準食を与え続けたマウスは95%、高脂肪食を与え続けたマウスは30%でした。

そして高脂肪食と同時にアディポネクチンに似た物質を与え続けたマウスは70%まで生存率が伸びたそうです。

現段階ではアディポネクチンの効果を人間に応用するための薬の開発が進められているところです。

もしかすると近い将来にはアディポネクチンを増やす薬が開発され、ダイエットしなくてもメタボ改善が可能になるかもしれません。

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(4)アディポネクチンを増やしてメタボを改善する方法とは?

アディポネクチンを増やす飲食物

アディポネクチンはタンパク質を主成分とするホルモン物質なので、消化の途中で分解されてしまいます。

ですから直接的に口から摂取したとしても血中に取り入れる事は難しいそうです。

そこで、アディポネクチンの分泌を促進すると言われている飲食物をご紹介しておきましょう。

「大豆加工食品」

最近の研究でメタボの人にベータコングリニシンという物質を与えた続けたところ、2~3か月でアディポネクチンの数値が増加したそうです。

納豆、豆腐、豆乳などの大豆加工食品には、そのベータコングリニシンが多く含まれています。

「緑黄色野菜」

欧米などではオートミールやオールブランなどの食物繊維を多く摂っている人は、アディポネクチンの数値が高かったそうです。

食物繊維の中でもトマト、にんじん、おくら、小松菜などの緑黄色野菜は効果があるそうです。

「マグネシウム」

マグネシウムを多く含んでいるのはワカメ、ひじきなどの海藻類、煮干し、干しエビなどの魚介類、ゴマやアーモンドなどの木の実です。

「杜仲茶」

健康茶としても良く知られていますが、ある実験でラットに杜仲茶を与えたところアディポネクチンが増えたという報告があります。

「ワイン」

ワインに含まれるポリフェノールには抗酸化作用もあります。

飲み過ぎると内臓脂肪を増やしてしまうので、あくまでも適量がお勧めです。

「コーヒー」

ある実験で一日のコーヒーの消費量が一杯未満のグループから四杯以上のグループに分けたところ、アディポネクチンの数値はコーヒーの消費量が多くなるほど高くなるという結果が出ています。

もともとコーヒーはダイエット、老化予防、動脈硬化の予防などに有効と言われていますが、それはアディポネクチンの増加に伴う効果かもしれません。

「オスモチン」

オスモチンという天然物質は、アディポネクチンと構造が非常によく似ているので効果が期待できるそうです。

オスモチンが多く含まれるのは、りんご、さくらんぼ、ぶどう、キウイ、とうもろこし、トマト、ピーマンなどです。

「明日葉」

これは日本原産のセリ科の植物で、背丈は1mほどで伊豆諸島に自生しています。

ゆでたり、お浸しにして食べられているそうですが、有効成分であるカルコンの含有量が非常に高いそうです。

「禁煙」

煙草を吸う人はアディポネクチンの数値が低いそうです。

喫煙が様々な病気のリスクを高めるのは、そこに原因があると考えられます。

まとめ

(1)アディポネクチンは正常な内臓脂肪から分泌さる超善玉ホルモンです。

(2)アディポネクチンの働きは大きく次の5つです。

  • 傷付いた血管の修復
  • 血管の拡張
  • 腫瘍の増殖の抑制
  • 老化予防
  • ヒアルロン酸の分泌促進

(3)アディポネクチンの分泌量は、内臓脂肪が増え過ぎても減り過ぎても減少します。

(4)マウスの実験においては、アディポネクチンに似た成分を投与する事によって食事制限や運動をしないでメタボの症状を改善する事に成功しています。

(5)アディポネクチンの分泌を促進する飲食物など。

  • 大豆加工食品
  • 緑黄色野菜
  • マグネシウム
  • 杜仲粒
  • ワイン
  • コーヒー
  • オスモチン
  • 明日葉
  • 禁煙

いかがでしょうか。脂肪は身体に良くないものと思われがちですが、内臓脂肪が超善玉ホルモンを分泌しているのは驚きだったと思います。

内臓脂肪を減らしてメタボを改善すれば、単にポッコリお腹が解消するだけではありません。

身体の中ではもっと素晴らしい事が起こり始めます。

それがアディポネクチンが超善玉ホルモンと呼ばれる理由です。

「内臓脂肪を減らせば超善玉ホルモンが増加する」

この簡単な方程式さえ理解しておけば、メタボ改善に向けて前向きに取り組む事が出来るのではないかと思います。

おすすめ記事はコチラ⇒違いが分かる!皮下脂肪と内臓脂肪の特徴と見分け方、落とし方

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