「メタボを解消するには、筋トレと有酸素運動のどちらが効果的か?」
あなたは、どう思いますか?
多くの人は、体脂肪を燃やす有酸素運動と答えるでしょう。
しかしながら、メタボ解消の基本は筋トレという事になります。
仮に有酸素運動だけを続けているとダイエット効果は下がります。
そこで今回は、メタボ改善の筋トレダイエットの方法と効果について話します。
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【目次】
(1)メタボ解消には筋トレ!有酸素運動はダイエット効果を下げる?
- ダイエットするなら筋トレ、それとも有酸素運動?
- 運動による身体の適応反応とは?
- 有酸素運動がダイエット効果を下げる理由
(2)メタボ解消なら筋トレがメイン、有酸素運動はサブが理想的
- 筋肉が増えると基礎代謝が上がる
- 理想は筋トレがメイン、有酸素運動はサブ
- 有酸素運動のダイエット効果を高める4つの留意点
(3)メタボ解消の基本は筋トレダイエット!その運動効果の高め方
- 筋肉には2種類ある
- 筋肉が大きくなる超回復のメカニズム
- 効果的に筋肉を大きくする筋トレの秘訣
- 筋トレは量より質が大事
- 自重トレーニングでも筋肉は増やせるのか?
まとめ
(1)メタボ解消には筋トレ!有酸素運動はダイエット効果を下げる?

ダイエットするなら筋トレ、それとも有酸素運動?
メタボ解消には筋トレよりも有酸素運動が効果的と思われがちです。
なぜなら、体脂肪を燃やすなら有酸素運動というイメージが強いからです。
確かに筋トレは、体脂肪を燃やすのが目的ではなく筋肉を増やす運動です。
ですから一見すると、メタボ解消には体脂肪を燃やす有酸素運動の方が効果がありそうにも思えます。
しかしながらダイエットに効果的なのは有酸素運動よりも筋トレなのです。
なぜでしょうか?
運動による身体の適応反応とは?
人間は何かの運動を継続的に行っていると、その運動に適した身体に変化していきます。
例えば100メートル走の選手は短時間でスピードとパワーが出るように筋肉が太く大きく成長しています。
それとは逆にマラソン選手の場合は長時間に渡って長く走り続ける訳ですから、省エネ体質が有利になります。
省エネ体質の特徴は消費カロリーの多い筋肉が少なく身体が軽い事です。
そうするとエネルギー消費が少なくて済みますから、これはマラソンに適した身体という事になります。
これが運動による人間の身体の適応反応なのです。
つまり人間の身体は置かれた状況に応じて最も適した状態に変化するのです。
有酸素運動がダイエット効果を下げる理由
では、こうした身体の適応反応をジョギングやウォーキングなどの有酸素運動に置き換えてみて下さい。
ダイエット目的で有酸素運動だけを行っていると、やがて筋肉の少ない省エネ体質になり消費カロリーが少なくなります。
すると長時間の運動に適した身体にはなりますが、体脂肪の燃焼効率が悪くなりメタボ解消には逆効果という事になります。
これが有酸素運動だけを行っているとダイエット効果が下がる理由です。
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(2)メタボ解消なら筋トレがメイン、有酸素運動はサブが理想的
筋トレのようにパワーとスピードが必要な運動は主に糖質エネルギーが使われます。
ですから筋トレは体脂肪を燃焼させるのが目的ではありません。
筋トレの目的は筋肉を大きくする事ですが、これがメタボ解消には非常に有効なのです。
筋量が増えると基礎代謝が上がる
メタボ解消に筋トレが有効であるのは、筋量が増えると基礎代謝が上がり日常的な消費カロリーが増えるからです。
基礎代謝とは人間が生きているだけで必要なカロリーですから、何もしなくても寝ている間にも消費される訳です。
そして筋肉が1kg増えると、基礎代謝だけで約50キロカロリーの消費が増えると言われています。
ですから筋トレを行って筋肉を増やせば、カロリー消費の多い脂肪燃焼体質になりメタボ改善の効果が高まるのです。
理想は筋トレがメイン、有酸素運動はサブ
筋肉の増加した脂肪燃焼体質で有酸素運動を行えば、当然の事ながら体脂肪の燃焼効率が上がりダイエット効果が高まります。
言い換えれば大型車が小型車よりも多くのガソリンを食う様に、筋肉が多い身体は脂肪エネルギーをたくさん消費するのです。
ですからメタボ解消の目的で運動を行うのであれば筋トレがメイン、有酸素運動をサブという形で取り入れるのが理想的です。
ただし有酸素運動もやり方次第でダイエット効果が大きく違ってきますから、次の4つの留意点を覚えておいて下さい。
有酸素運動のダイエット効果を高める4つの留意点
①有酸素運動は20分以上続ける
体脂肪は通常において中性脂肪という安定した状態で蓄えられているので、そのままでは燃焼されません。
有酸素運動を始めると次第に体温や心拍数が上がり、それに伴ってアドレナリンが分泌されます。
アドレナリンは脂肪分解酵素のリパーゼを活性化させます。
するとリパーゼが中性脂肪を脂肪酸に分解します。
脂肪酸は燃焼されやすい状態なので、血中に溶け出すと筋肉細胞に取り込まれて脂肪エネルギーに変わります。
こうして脂肪燃焼ゾーンに入るまでに、運動を開始してから約20分が必要と言われています。
②有酸素運動の最適な強度
体脂肪が燃焼するには酸素が必要です。
しかし運動の強度が上がって呼吸が苦しくなると酸素不足になります。
すると脂肪の燃焼効率が落ちて糖質エネルギーが多く使われる様になります。
糖質は酸素がなくてもエネルギーに変わるのです。
そこで体脂肪を効率良く燃焼させるには、運動中の心拍数を最大心拍数の50~65%に維持しておくと良いとされています。
その心拍数ゾーンの計算方法は次の通りです。
心拍数→(220-年齢)×(0,5~0,65)
ですから腕時計型の心拍計を身に付けておけば、常に最適な運動強度を確認する事が出来ます。
感覚で言うと、息が上がらない程度で軽く汗ばむくらいの強度という事になります。
③有酸素運動のタイミングは空腹時
体脂肪は予備のエネルギー源ですから、食事をして身体に糖質エネルギーが満たされていれば燃えにくい状態になります。
しかし糖質エネルギーが減少して血糖値が下がってくると、脳から体脂肪を燃焼してエネルギーを補充せよと命令が下ります。
すると脂肪分解酵素のリパーゼが活性化して体脂肪が脂肪酸に分解され始めるのです。
こうして脂肪燃焼の準備が始まるのが空腹時という事になります。
ですから空腹時というのは脂肪がエネルギーに変わりやすいので、ダイエットには最適なタイミングなのです。
④筋トレの直後は有酸素運動のゴールデンタイム
筋トレを行うと闘争ホルモンのアドレナリンが分泌されます。
既に話しましたが、アドレナリンは脂肪分解酵素のリパーゼを活性化します。
ですから筋トレの直後は脂肪酸が大量に生産されている状態なので、このタイミングで有酸素運動を行えば体脂肪がどんどん燃焼する訳です。
つまり筋トレの直後はダイエットのゴールデンタイムという事になります。
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(3)メタボ解消の基本は筋トレダイエット!その運動効果の高め方
それでは効果的に筋肉を増やす筋トレダイエットの方法について解説していきたいと思います。
まずは筋肉について簡単に理解しておきましょう。
筋肉には2種類ある
筋肉には遅筋と速筋の2種類があり、その性質は大きく異なります。
構造的に言うと筋肉は無数の筋肉繊維で出来ているのですが、その一本一本に遅筋の繊維と速筋の繊維が混じり合っています。
遅筋は持久力に優れた長距離タイプの筋肉で太くなりにくい性質があります。
一方の速筋はパワーとスピードに優れた短距離タイプの筋肉で太くなり易い性質があります。
例えば遅筋を鍛えているマラソン選手は身体が細く、速筋を鍛えている短距離選手は筋肉質な体型をしています。
つまり遅筋と速筋のどちらをターゲットにして筋トレを行うかによって、体型は大きく違ってくる訳です。
そして筋トレで筋肉の量を増やす為には、太くなり易い速筋を鍛える必要があります。
逆に太くなりにくい遅筋をいくら鍛えたとしても筋肉は増えなという事になります。
筋肉が大きくなる超回復のメカニズム
例えば非常に重いものを持って筋肉に強い負荷が加わったとします。
それに耐え切れなくなった場合、筋肉繊維が破壊されて筋肉疲労が起こります。
すると怪我をすれば自然に傷が治るように、破壊された筋肉繊維も時間と共に修復されて行きます。
そして回復した筋肉は以前よりも強くなり大きく成長しています。
この筋肉の変化は以前の状態を超えた回復状態にありますから超回復と呼ばれます。
一般的に超回復には48時間~72時間かかると言われており、超回復で筋肉が大きくなる事を筋肥大と呼んでいます。
こうして筋肉が増えてくると、次第にメタボ解消の効果が高い脂肪燃焼体質に変化していきます。
効果的に筋肉を大きくする筋トレの秘訣
筋トレを最も効果的に行うコツは、筋肉に短時間で高強度の刺激を与えるという事です。
これで太く大きくなる速筋を刺激する事が出来ます。
「強度」とは「重さ」×「速さ」ですから、重い物を出来るだけ速く動かす運動が高強度という事になります。
また短時間とは45秒以内と考えてもらえば良いと思います。
なぜなら全力で速筋の力を出し切れる無酸素運動の限界が約45秒と言われているからです。
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筋トレは量より質が大事
筋肉を増やすのに最適な運動は、ダンベル、バーベル、マシーンを使ったウエイトトレーニングです。
ここでは具体的な種目の説明は省きますが、筋トレの効果を最大限に引き出す秘訣について話しておきます。
※参考記事はコチラ⇒ダンベル筋トレで腰、お腹回りの脂肪を落とす!中高年のダイエット
まず筋トレを始めるにあたり、ウォーミングアップとフォームの確認を兼ねて軽めの負荷で予め2~3セット行っておきます。
そしてメインの1セットでターゲットの筋肉に全力で8回~10回の最大限の負荷をかけます。
この1セットで速筋に十分な刺激が加わりますから、無暗にセット数を増やす必要はありません。
これを週に2回の頻度で行えば筋肉は十分に成長します。
合間の期間は疲労した筋肉が超回復するのに必要な休養期間です。
こうした筋トレダイエットであれば、1か所の筋肉を鍛えるのに10分もあれば十分です。
「そんな短時間の運動で本当に効果があるの?」
そうした疑問を抱く人もいると思いますが、筋トレは有酸素運動とは違って如何に短時間に集中して力を出し切るかが重要なのです。
ですから時間をかけて運動量を増やすと成果が上がらないばかりでなく、関節などに負担がかかりオーバーワークになる可能性が高まります。
私自身、筋トレを始めた頃に比べると運動量も頻度も半分以下に減っていますが、関節の痛みや疲労感が抜けて逆に成果が上がっています。
今にして思えば、スランプに陥っていた時期というのはオーバーワークだったのです。
自重トレーニングでも筋量は増やせるのか?
自重トレーニングというのは自分の体重を使った筋トレで、器具を使わずに自宅で出来るというメリットがあります。
種目としては腕立て伏せ、上体反らし、スクワット、腹筋運動、かかと上げなど皆さんもお馴染みだと思います。
こうした運動は負荷に制限がありますから、ダンベルやマシーンなどの高重量を使った筋トレよりも筋肉を増やす効果は下がります。
ただ筋トレを始めたばかりの方であれば、ある一定のレベルまで筋肉を増やす事は可能です。
また運動のスピードを速くする事で、太く大きくなりやすい速筋を効果的に刺激する事ができます。
まとめ
(1)メタボ解消を目的に運動を行う場合は筋トレをメイン、有酸素運動をサブで行うのが理想的です。
(2)筋トレで筋肉を増やすと基礎代謝が上がり、消費カロリーが増加して脂肪燃焼体質になります。
(3)有酸素運動だけを続けていると身体が適応反応を起こし、エネルギー消費の少ない省エネ体質になるのでダイエット効果が下がります。
(4)効果を高める筋トレの秘訣は、「筋肉に短時間で高強度の刺激を与える事」です。
いかがでしょうか。メタボ解消には有酸素運動が最適であると思われがちですが、実は筋トレダイエットが有効なのです。
また筋トレは苦しい運動、辛い運動と思われがちですが、短時間であるほど効果を出しやすいので、考え方によっては楽で簡単です。
運動を長続きさせる秘訣は、最小の努力で最大の効果を得る事です。
ぜひ参考にして頂ければと思います。
※おすすめ記事はコチラ⇒痩せながら筋肉をつける!筋肥大と減量を両立するダイエット方法
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