メタボ解消のダイエットを行う場合に必ず気になるのがカロリーです。
しかし、よくあるトータル的なカロリー計算は余り意味がありません。
また運動について言うと、単にカロリー消費を増やせば体脂肪が上手く落ちるとは限りません。
つまりカロリーには勘違いが多いのです。
そこで今回は、メタボ解消に役立つ運動と食事に関するカロリーについて話します。
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【目次】
(1)メタボな人間のカロリー事情!食べ過ぎと運動不足でこうなる
- 単なるカロリー計算は意味がない
- 糖質の摂り過ぎでメタボになる理由とは?
- あなたの体脂肪は何カロリー分?
(2)メタボ解消!運動で何カロリーの消費が出来る?
- カロリー消費の基本は基礎代謝
- 運動で生活活動代謝をアップ
- 食べてカロリーを消費する食事誘発性熱産生とは?
(3)メタボ解消!食べたカロリーを消費するのに必要な運動量は?
- 食べ過ぎたら運動でカロリー消費
- ちょっとした糖質の食べ過ぎが…
まとめ
(1)メタボな人間のカロリー事情!食べ過ぎと運動不足でこうなる
単なるカロリー計算は意味がない
メタボは食べ過ぎや運動不足で余ったカロリーが内臓脂肪として溜まった状態です。
一般的には摂取カロリーから消費カロリーを差し引いた分が体脂肪になると言われています。
しかし、こうした単純なカロリー計算で内臓脂肪の増減を推し量る事は出来ません。
なぜならカロリーが同じであっても、脂肪に変わる食材と変わらない食材があるからです。
その食材は次の通り三大栄養素の脂質、糖質、タンパク質の3つに区別できます。
「脂質」
脂肪は太るというイメージが強いと思いますが、実は1日に50gは必要とされている栄養素です。
ですから控え過ぎの場合はむしろ積極的に摂取するべき栄養素です。
「糖質」
糖分の他にも、ご飯、麺類、パンなどの主食と呼ばれる炭水化物に多く含まれています。
身体を動かすエネルギーになりますが、食べ過ぎた分は体脂肪に変わります。
「タンパク質」
筋肉、内臓、皮膚、髪の毛といった身体の構成材料になります。
肉、魚、卵、大豆製品などに多く含まれており、余剰分が体外に排出されやすいので、体脂肪に変わりにくい栄養素です。
以上が三大栄養素の特徴です。
では、ここで質問ですが、同じカロリー分の赤身ステーキと御飯を食べた場合、メタボになりやすいのはどちらでしょうか?
もうお分かりだと思いますが、赤身ステーキはタンパク質が豊富なので、メタボになりやすいのは糖質を多く含んだ御飯という事になります。
これが単なるカロリー計算は意味が無いという理由です。
大事なのはトータルで何カロリー食べたかではなく、何を何カロリー食べたかなのです。
糖質の摂り過ぎでメタボになる理由とは?
では、糖質を摂り過ぎると太る理由について話しておきましょう。
糖質を摂取すると消化吸収の後に血糖となり血糖値を上昇させます。
するとインスリンが分泌され、血糖は筋肉や肝臓に一時的に貯蔵されます。
このエネルギー貯蔵庫の満タン量は1500キロカロリー程度です。
6枚切の食パンでいうと10枚足らず分のカロリーに相当します。
そして食べ過ぎで貯蔵庫に入り切らなかった糖質は、中性脂肪に作り変えられて体脂肪に変わる訳です。
ですから日頃から糖質を摂り過ぎている上に運動不足の場合は、身体にどんどん脂肪を溜め込んでしまうのです。
あなたの体脂肪は何カロリー分?
では体脂肪に蓄えられているエネルギーはどれ位なのでしょうか?
仮に体重60kgの人で体脂肪率が20%とすると、体脂肪の量は12kgという事になります。
この体脂肪のエネルギーを計算すると次の様になります。
体脂肪1gは7,2キロカロリーに相当しますから、7,2キロカロリー×12000g=86400キロカロリーです。
一日に必要なカロリーの目安を2000キロカロリーとすれば、なんと42日分に相当します。
体組成計があれば体脂肪率が分かりますから、興味のある方は一度計算してみてはいかがでしょうか。
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(2)メタボ解消!運動で何カロリーの消費が出来る?
カロリー消費の基本は基礎代謝
私たちは運動でカロリーを消費する前に、まず基礎代謝により生きているだけで必要最低限のカロリーを消費しています。
しかも基礎代謝は消費カロリー全体の約70%を占めています。
一般成人の場合、1日の基礎代謝に必要なエネルギーの目安は女性で1200キロカロリー、男性で1500キロカロリーです。
基礎代謝に必要なカロリーは、27%が肝臓、19%が脳、18%が筋肉で消費されていると言われています。
ですからメタボ解消の為に消費カロリーを増やすなら、筋肉を増やす運動を行って基礎代謝を上げるという方法があります。
筋肉を増やす運動は筋トレです。
ちなみに筋肉が1kg増えると、基礎代謝だけで50キロカロリーが増加すると言われています。
※参考記事はコチラ⇒お腹の肉を落とす筋トレの方法!これなら1日5分で簡単に出来る
運動で生活活動代謝をアップ
生活活動代謝は動いたり運動を行うなど身体を動かした時に消費されるカロリーです。
一般的な生活をしている場合は消費カロリー全体の20%と言われています。
基礎代謝に比べるとカロリー消費の割合は少ないですが、運動量を増やす事で消費カロリーのアップが可能です。
そこで運動別のカロリー消費量を比較してみましょう。
(数値は体重60kgにおける目安です)
1時間の運動による消費カロリー(単位:キロカロリー)
- 水泳・クロール(504)
- 水泳・平泳ぎ(630)
- 腹筋運動(588)
- ジョギング(546)
- 縄跳び(516)
- 階段昇り(432)
- 階段降り(258)
- ラジオ体操(258)
- 水中ウォーキング(252)
- 速足ウォーキング(222)
- 自転車(204)
- ゆっくりウォーキング(156)
- 掃除(156)
- ゆっくり歩行(54)
ちなみに6枚切の食パン1枚が約160キロカロリーです。
さて今度は1kgの体脂肪を落とすのに必要な運動時間について見てみましょう。
(数値は体重60kgにおける目安です)
脂肪1kgを減らす為に必要な運動時間(単位:時間)
- ゆっくり歩行(133)
- 掃除(46)
- ゆっくりウォーキング(46)
- 自転車(35)
- 速足ウォーキング(32)
- 水中ウォーキング(29)
- ラジオ体操(28)
- 階段降り(28)
- 階段昇り(17)
- 縄跳び(14)
- ジョギング(13)
- 腹筋(12)
- 水泳・平泳ぎ(11)
- 水泳・クロール(6)
ご覧の通り、1kgの体脂肪を落とすには、かなりの運動量が必要である事がお分かりだと思います。
これらの有酸素運動を行う場合、その強度を高めて消費カロリーを増やしたからといって体脂肪がたくさん燃える訳ではありません。
なぜなら運動の強度を上げ過ぎると、脂肪よりも糖質エネルギーが多く使われるからです。
体脂肪を効率良く燃焼させる運動強度は、感覚的に言うと軽く息が弾んで適度に汗ばむ程度です。
※参考記事はコチラ⇒お腹の肉を落とす有酸素運動の5つの鉄則!筋トレ効果で脂肪を燃焼
食べてカロリーを消費する食事誘発性熱産生とは?
基礎代謝や生活活動代謝の他にも、食事誘発性熱産生によってカロリーが消費されます。
これは食事に伴う消化吸収に必要なカロリー消費の事で、消費カロリー全体の約10%を占めています。
食事で消費されるカロリーの割合は食べる物によって異なり、タンパク質が30%、糖質が6%、脂質が4%と言われています。
例えばタンパク質を100キロカロリー摂取すれば、その30%に当たる30キロカロリーが同時に消費される事になります。
ところが糖質を100キロカロリー摂取した場合は、その6%に当たる6キロカロリーしか消費されないのです。
その差は実に5倍にもなります。
つまりタンパク質は食べながら消費カロリーを増やすので、メタボ解消には最適な食材という事になります。
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(3)メタボ解消!食べたカロリーを消費するのに必要な運動量は?
既にお話ししたように、食べ過ぎで溜め込んでしまったカロリーを運動で消費するのは意外と大変です。
そこで食べた糖質カロリーを消費するのに必要な運動時間をウォーキングに換算してみました。(体重60kgの場合)
食べ過ぎたら運動でカロリー消費
数値→(食品のカロリー・消費に必要なウォーキング時間の目安)
「米、パン類」
- コンビニのおにぎり(168キロカロリー・56分)
- 食パン6枚切り1枚(160・53分)
- あんぱん(266・88分)
- クリームパン(290・97分)
- ジャムパン(238・79分)
- メロンパン(433・144分)
- ハンバーガー(307・102分)
「麺類」
- きつねうどん(516・172分)
- 天ぷらうどん(441・147分)
- たぬきうどん(394・131分)
- カップラーメン(336・112分)
- スパゲティ(665・222分)
「丼もの」
- 中ご飯(235・78分)
- カツ丼(922・307分)
- 牛丼(708・236分)
- うな丼(692・230分)
- 親子丼(569・190分)
- 天丼(552・184分)
- カレーライス(603・201分)
ご覧の通り、食事で摂取したカロリーを消費するには結構な運動が必要なのです。
ちょっとした糖質の食べ過ぎが…
例えば僅かおにぎり1個分のカロリーを消費するのにさえ、約60分もウォーキングをしなければなりません。
ちなみに毎日たった1個のおにぎりを食べ過ぎているとすれば、一年後には約8,5kgの体脂肪が溜まる計算になります。
これは日頃の食生活のほんの僅かな積み重ねの結果です。
ですから毎日のちょっとした糖質の食べ過ぎを控える事が、メタボ解消の最も簡単な方法と言えるでしょう。
まとめ
(1)メタボ解消には、単なるカロリー計算は余り意味がありません。
それよりも何を何カロリー食べたかが問題で、まずは糖質カロリーを減らす必要があります。
(2)総消費カロリーの割合。
- 基礎代謝:7割→(肝臓27%、脳19%、筋肉18%)
- 生活活動代謝:2割
- 食事誘発性熱産生:1割→(タンパク質30%、糖質6%、脂質4%)
(3)体脂肪1kgを落とすには7200キロカロリーの消費が必要です。
いかがでしょうか。糖質を食べて体脂肪を増やすのは簡単ですが、運動で体脂肪を減らすのは意外と大変です。
メタボを効率良く解消する為に、まずは日頃の食事から一口の糖質を減らしてみてはどうでしょうか。
※おすすめ記事はコチラ⇒お腹回りの贅肉の落とし方!ダイエットに成功する食事と運動の秘訣
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