筋トレで筋肥大を起こすには、今の限界を超える必要があります。
この時に、よく起こしやすいのが怪我です。
怪我中は思う様なトレーニングが行えず、筋肉の発達にブレーキがかかります。
ですから筋トレは怪我の原因を取り除く細心の注意が必要です。
そこで今回は、怪我の原因と防止方法、また怪我中の休養と有効な過ごし方について解説します。
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【目次】
(1)筋肥大を起こす筋トレは怪我が付きもの
- 筋トレのモチベーションを高めるのは身体の変化
- 筋肥大と怪我は紙一重
- 怪我の代償は大きい
(2)筋トレで怪我をしやすい原因と、怪我を防止する心構え
- 怪我を予防するなら、筋トレの量より質を重視する
- 怪我を予防するなら、休む勇気も必要
(3)怪我を防止する筋トレの方法
- メインは1セットに設定
- 動作を早くして強度を上げる
- フォームを正す
- ウエイトをコントロールする
(4)怪我中の有効な過ごし方とは?
- 怪我中は筋トレを行った方が良い?
- 軽いウエイトで筋肉に効かす方法
まとめ
(1)筋肥大を起こす筋トレは怪我が付きもの

筋トレのモチベーションを高めるのは身体の変化
筋トレで筋肉を大きくするには、段階的に負荷を高めていくウエイトトレーニングが最適です。
こうした筋トレの最も面白いところは、今の限界を超える度に筋肉が肥大して身体が大きく変化して行く事です。
この変化こそが、筋トレのモチベーションを高める何よりもの要因です。
筋トレを始めたばかりの時期は限界値の伸びしろが大きいので、筋肥大が起こりやすくもあります。
しかし、3か月、半年と続けて行くうちに扱うウエイトが限界値に近付いてくると、目に見えた身体の変化が起こりにくくなってきます。
この状態から筋肉を肥大させるには、更に筋トレの強度を上げなければなりません。
筋肥大と怪我は紙一重
こうした伸びしろの少ないレベルで限界を超えようとすれば、身体が受けるダメージは非常に大きなものとなります。
この限界ギリギリのダメージが怪我をしやすい原因であり、もしダメージが身体の許容範囲を超えてしまうと怪我が起こります。
つまりハイレベルな状況においては、筋肥大と怪我は隣り合わせにあるという事になります。
例えば、ウエイトをあと1回持ち上げれば限界を超えられるが、その1回で怪我の可能性がグンと高まるという事がある訳です。
この場合、怪我を恐れてあと1を回避すれば限界を超える事は出来ません。
しかし限界を超えるのであれば、敢えて危険を冒してあと1回に挑戦しなければなりません。
そこには怪我を回避するか、あるいは筋肥大を起こすかの大きなジレンマがある訳です。
怪我の代償は大きい
いずれにしても怪我の代償は非常に大きなものとなりますから、日頃から予防を心掛ける事が大切です。
その予防策については後ほど詳しくお話しします。
筋トレ中に起こりやすい怪我としては、大きく次の3つが挙げられます。
①「肉離れ」
急激な強い筋肉の収縮運動を行うと、筋肉が断裂を起こす場合があります。
これは肉離れ、あるいは筋断裂と呼ばれ、ふくらはぎや太ももなどの脚に起こる事が多い怪我です。
場合によってはブチッという音が聞こえて、筋肉が切れた感覚が伝わる事があります。
②「靭帯損傷、断裂」
靭帯は、骨と骨を結合している強靭な繊維組織です。
関節に強い力が加わると、この靭帯が損傷を受け、場合によっては断裂してしまう事もあります。
特に靭帯断裂が起こりやすいのが膝関節です。
③「腱断裂」
腱は筋肉と骨の境目にある強靭な結合組織で、中でもアキレス腱が良く知られています。
腱は筋肉の様な伸縮性がありませんから、無理な力で引っ張られるとプチッと切れてしまう事があります。
こうした腱断裂はアキレス腱以外にも、腕や肩などで起こります。
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(2)筋トレで怪我をしやすい原因と、怪我を防止する心構え
怪我を予防するなら、筋トレの量より質を重視する
筋トレ中に怪我をしやすい原因の一つにオーバーワークがあります。
その日の筋トレで一度でも限界を超える事が出来れば、脳が反応して筋肥大のスイッチが入ります。
ですからトレーニングの時間が短いほど、身体のダメージを最小限に抑えながら筋肥大を起こす事が可能という事になります。
逆に、いくら時間をかけてトレーニング量を増やしたとしても、限界を超える事が出来なければ筋肥大は起こりません。
そして、筋トレの時間が長くなればなるほど心身の疲労とダメージが蓄積します。
すると集中力が途切れてしまい、ふとした瞬間に怪我を起こしやすくなるのです。
ですから怪我を防止するなら、まずは筋トレの量より質を重視する事が大切です。
筋トレの量と筋肥大は必ずしも比例する訳ではなく、むしろ反比例すると言った方が良いでしょう。
怪我を予防するなら、休む勇気も必要
筋肥大を効果的に起こすには筋トレの頻度が重要です。
一般的には同じ部位を鍛えるなら、最低でも48~72時間は筋肉の回復期間を設ける必要があると言われています。
しかし強度の高いトレーニングによってダメージが大きな場合は、それ以上の休養が必要な場合もあります。
例えば何時もの頻度で筋トレを行ったとしても、モチベーションが上がらない、集中力が続かない、いつもよりウエイトが重く感じられるといった事があると思います。
そうした場合は筋肉の疲労が抜けていたとしても、神経や靭帯などに疲労が残っている可能性があります。
つまりコンディションは万全ではないという事です。
こうした状態ではトレーニングのパフォーマンスが上がらないだけではなく、集中力の低下が原因で怪我を起こしやすくなります。
そして、無理をすれば筋肥大を伴わない無駄な疲労が溜まるだけで、怪我のリスクを高める事になってしまいます。
ですから怪我を予防するなら、気分が乗らない時は思い切って筋トレを休みにする勇気も必要です。
たった一日の休養を設けるだけで、驚くほどトレーニングの調子が上がる事は良くあります。
(3)怪我を防止する筋トレの方法
メインは1セットに設定
筋トレにおけるメインのセット数に関しては、一般的には3セット程度が広く推奨されていますが、その根拠については定かではありません。
普通に考えるとセットを重ねるに従って心身が疲労しますから、限界を超えるのが難しくなる上に怪我の可能性も高まります。
つまり怪我を防止しながら限界を超えて筋肥大を起こすなら、メインは1セットに集中するのが最適という事になります。
このワンチャンスで限界を超える事が出来なければ、その日の筋トレで筋肥大を起こすのは難しくなります。
動作を早くして強度を上げる
筋肥大を起こすなら、筋肉に短時間で高強度の刺激を与える必要があります。
「強度」=「重さ」×「速さ」です。
つまり全力で8~10回が持ち上がる程度のウエイトを、動作を出来るだけ速くして持ち上げる事によって、肥大しやすい瞬発型の速筋が刺激されるのです。
この時に無理をしてウエイトを重くし過ぎると、関節への負担が大きくなり腱や靭帯を痛めやすくなる原因になります。
こうした怪我を防止するには、ウエイトを増やすのではなく動作を速めて運動の強度を高めると良いでしょう。
この方法であれば、関節への負担を軽くしながら筋肉への刺激を強める事が出来ます。
フォームを正す
重いウエイトを扱う運動においては、フォームが乱れると怪我をしやすい原因になります。
特に最後の1回を無理やりに持ち上げようとすると、身体をねじったり、反動を使ったりしがちです。
そうするとフォームにアンバランスが生まれるので、関節に不自然な力が加わり怪我をしやすくなります。
こうしてフォームが乱れると、たとえウエイトが持ち上がったとしてもターゲットの筋肉に刺激が上手く伝わりません。
ですから予め軽いウエイトで、しっかりとフォームを確認しながらウォーミングアップを行っておきましょう。
ウエイトをコントロールする
ウエイトを持ち上げる、押し上げる、引き上げるという動作を行う場合は、力を入れて筋肉を収縮させます。
一方でウエイトを下ろす、あるいは元に戻す動作では、筋肉が弛緩して力が抜けやすくなります。
そして、この弛緩の際に力を抜いてしまう事が怪我をしやすい原因になります。
それは脱力と同時に関節が無防備な状態になるので、腱や靭帯がウエイトの衝撃を受けやすくなるからです。
ですから怪我を防止するにはウエイトを持ち上げる時と同様に、下ろす時にも筋肉に力を入れてウエイトをコントロールする事が重要です。
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(4)怪我中の有効な過ごし方とは?
怪我中は筋トレを行った方が良い?
怪我の防止にいくら注意を払っていたとしても、何かの拍子に怪我をしてしまう事もあるでしょう。
そして怪我が完治するまで長期間の休養を取ってしまうと、肥大した筋肉が次第に萎縮してしまいます。
ですから怪我中であっても軽症で完全休養の必要がなければ、痛めた部分に負担がかからない方法で筋トレを再開しましょう。
例えば腕を痛めていれば下半身を中心に、膝を痛めていれば上半身を中心に筋トレが行えます。
ただし間接的に痛めた部分に負担がかかる場合もありますから、種目選びは工夫が必要です。
また、怪我中においても筋トレを行う事によって成長ホルモンの分泌が高まり、怪我の治りが早くなると言われています。
ですから怪我中の有効な過ごし方としては、出来る範囲内で積極的に筋トレを行うという事になります。
軽いウエイトで筋肉に効かす方法
重いウエイトを使った場合に関節の痛みがある場合は、ウエイトを軽くして効果的に筋肉を刺激する方法があります。
それはホールドトレーニングと呼ばれ、持ち上げたウエイトを完全に下ろし切らず、途中で筋肉を収縮させた状態を保持する筋トレ法です。
この方法なら、軽いウエイトで関節への負担を減らして筋肉への刺激を強める事が出来ます。
ホールドトレーニングは反復運動の合間に取り入れると効果的です。
もちろん、関節に痛みを感じる様であれば控えておきましょう。
関節の痛みは、無理をすると慢性化してしまう事がよくありますから注意が必要です。
まとめ
(1)筋トレ中に起こりやすい怪我。
- 肉離れ
- 靭帯損傷、断裂
- 腱断裂
(2)怪我を防止する筋トレの心構え。
- 量より質を重視
- 不調の時は思い切って休む
(3)怪我を防止する筋トレの方法。
- メインは1セットに設定
- ウエイトを重くするのではなく動作を速くして強度を上げる
- フォームを正す
- 常にウエイトをコントロールする
(4)怪我中の休養と過ごし方。
- 軽症の怪我で完全休養の必要がなければ、筋トレを再開する事で怪我の治りが早まる
- 怪我をした部分に負担をかけない方法で筋トレを行う
- ホールドトレーニング
いかがでしょうか。筋肥大を伴う筋トレには怪我が付きものですから、工夫をして出来る限り原因を取り除きましょう。
場合によっては、怪我の代償は余りにも大きなものとなります。
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