筋トレで筋肉を追い込むと、部分的に筋肉が膨らんでパンパンに張ってくる事があります。
この状態を筋肉のパンプアップと言います。
パンプアップが胸筋や三角筋で起こると上半身は見栄えが良くなります。
では、パンプアップはどんなメカニズムで起こるのか?
そこで今回は、パンプアップを効果的に起こす方法と筋肥大との関係について解説します。
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【目次】
(1)筋トレ後にパンプアップが起こるメカニズムとは?
- パンプアップは血液の増量ではない!?
- パンプアップが起こる条件とは?
- パンプアップを起こす筋トレのコツ
(2)筋トレ後のパンプアップの効果と筋肉肥大との関係
- パンプアップとバルクアップ
- 筋肥大を起こしてバルクアップする筋トレの方法
- パンプアップと筋肥大の関係とは?
(3)胸筋や三角筋を効果的にパンプアップさせる筋トレの方法
- 筋肥大で体型をオーダーメイド
- 胸筋と三角筋を大きくして男らしい上半身を作る!
- 三角筋をパンプアップさせる種目
- 胸筋をパンプアップさせる種目
まとめ
(1)筋トレ後にパンプアップが起こるメカニズムとは?
パンプアップは血液の増量ではない
激しい筋トレを行った直後に筋肉がパンプアップすると、その姿を鏡に映した時に身体が一回り大きくなったように見えます。
その状態は時間にすると10~20分ほど持続します。
これは一見すると、筋肉が充血を起こしたように思えるかもしれません。
しかしパンプアップは血液そのものではなく、水分(血漿成分)の流入で起こる現象なのです。
筋肉を酷使すると乳酸やアデノシンと呼ばれる代謝産物が多量に蓄積されていきます。
例えば車がガソリンを燃焼して走ると、副産物として排ガスや二酸化炭素が発生するようなものです。
そして代謝産物が増加すると、それに伴い筋肉細胞の成分バランスが崩れてしまう訳です。
そこで筋肉細胞に多量の水分を取り込む事により、代謝産物の濃度を薄めて成分バランスを正常に保とうとするのです。
これがパンプアップのメカニズムです。
パンプアップが起こる条件とは?
では、パンプアップは筋トレ中のどの様な条件で起こるのでしょうか?
筋トレによって筋肉細胞の中に増加した代謝産物は、血液の循環と共に回収されて次第にクリアな状態なります。
すると筋肉細胞の成分バランスが正常に戻り、パンプアップが見られなくなります。
つまりパンプアップは血液の流れによって解消される訳です。
そこでパンプアップを効果的に起こすには、筋肉を追い込んで代謝物質を増加させながら、かつ血流を低下させる筋トレが最適という事になります。
パンプアップを起こす筋トレのコツ
例えば腕のダンベル筋トレを行う場合、腕を曲げれば筋肉が収縮して力コブが出ます。
すると筋肉圧が高まるので、一時的に血管が狭くなり血流が低下します。
逆に腕を伸ばすと筋肉が伸びて力コブは無くなります。
すると筋肉圧が低くなるので、狭くなっていた血管が元に戻り血流が増加します。
つまりパンプアップを効果的に起こすには、力コブを作った状態を保持しながらダンベル運動を繰り返せば良い訳です。
ポイントは、肘関節の可動範囲を小さくしてダンベルを下ろし過ぎない事です。
こうした運動はダンベルが重すぎると上手くいきません。
ですから重量を軽くして反復回数を増やしていくと、やがて筋肉に焼ける様な痛みが伴いパンプアップが起こります。
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(2)筋トレ後のパンプアップの効果と筋肉肥大との関係
パンプアップとバルクアップ
パンプアップは、あくまでも一時的に筋肉が膨らんだ状態です。
これに対して、筋量自体が増加して身体が大きくなる事をバルクアップと言います。
バルクアップするには筋肉細胞を肥大させる必要があります。
これを筋肉肥大と言います。
筋肉肥大を起こす筋トレの方法とパンプアップを起こす筋トレの方法は異なります。
では、筋肉肥大を起こすにはどういった筋トレが必要になるのか?
筋肉肥大を起こしてバルクアップする筋トレの方法
筋肉肥大を起こすには、筋肉に短時間で高強度の刺激を与える必要があります。
「強度」=「重さ」×「速さ」です。
つまり、ダンベルなどの重い重量を出来るだけ速く持ち上げる運動を行うと筋肉肥大が起こりやすくなる訳です。
最適とされる重量の目安は、全力で8~10回が持ち上がる重さです。
この方法で今の限界を超える事が出来れば筋肉肥大のスイッチが入ります。
なぜなら筋肉が負荷によってダメージを受けると、負荷に負けないように筋肉を強く大きくする必要があると脳が反応を示すからです。
人間には状況に応じて身体を変化させる適応能力が備わっている訳です。
この様に、パンプアップを起こす筋トレとバルクアップを起こす筋トレは強度が大きく異なります。
ではパンプアップで筋肉肥大を起こす事は可能なのか?
パンプアップと筋肉肥大の関係とは?
大前提として言えるのは、パンプアップの刺激だけで筋肉肥大を起こすのは難しいという事です。
筋肉肥大を起こす引き金は、あくまでも高強度の筋トレによって今の限界を超える事です。
ただしパンプアップを起こす事により、部分的に筋肉の成長因子が発生すると考えられています。
また、パンプアップで筋肉がパンパンに膨らむと、筋肉は細胞自体の容量が大きくなった状態を記憶します。
あるいは筋肉が破裂するくらいに限界までパンプアップを起こしたとします。
すると脳は、筋肉細胞の容量を増やしてパンプアップの限界値を上げる必要があると判断するかもしれません。
ですからパンプアップは筋肉肥大を起こす引き金にはならなくても、それを促す効果は十分にあると考えられる訳です。
つまり、高強度の筋トレで筋肥大のスイッチを入れ、なおかつパンプアップを起こす事によって筋肉が肥大しやすくなるという事になります。
この様に、筋肉肥大とパンプアップは非常に密接な関係があるのです。
実際に欧米のトップボディビルダーのほとんどが筋トレにパンプアップを取り入れています。
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(3)胸筋や三角筋を効果的にパンプアップさせる筋トレの方法
筋肥大で体型をオーダーメイド
筋トレを行う場合は、何も全身を満遍なく鍛える必要はありません。
自分が最も筋肉を付けたい部分、あるいは身体のバランスを良くする部分に筋肉を付ければ良い訳です。
言ってみれば、筋トレはオーダーメイドで自由自在にスタイルを変える事が可能なのです。
これはダイエットで脂肪を落とすよりも簡単です。
皮下脂肪は身体の末端から中心部に向かって順番に落ちていく傾向がありますから、いわゆる部分痩せというのは不可能です。
ですから、お腹回りの皮下脂肪は特に残りやすく、落とすのにも時間を要します。
その点、筋肉は刺激に対する反応が早いので、筋トレを行うと短期間でスタイルを変える事が可能です。
胸筋と三角筋を大きくして男らしい上半身を作る!
特に筋肉を付けてカッコ良くなりたいという男性の場合は、胸筋と三角筋の2か所を筋トレで肥大させると上半身の見栄えが良くなります。
胸筋は正しくは大胸筋と呼ばれる胸の大きな筋肉です。
三角筋というのは肩の付け根の筋肉で、通常はそれほど目立たない部分です。
この2か所を鍛えて厚い胸筋とメロンのような三角筋を作り上げると、上半身は非常にたくましく男らしいイメージに様変わりします。
それでは、この2つの筋肉をパンプアップさせる筋トレの種目を解説していきましょう。
基本的には、パンプアップを起こすのも筋肥大を起こすのも種目自体は同じです。
パンプアップを起こすなら運動の強度を下げ、可動範囲を小さくして筋肉を追い込みます。
一方で筋肥大を起こすなら、強度を上げて限界に挑戦します。
三角筋をパンプアップさせる種目
「腕立て伏せ」
腕立て伏せは、手の幅を変える事で筋肉への刺激の入り方も変わります。
三角筋を効果的にパンプアップさせるなら、手を肩幅に広げて行います。
「ショルダープレス」
両手でダンベルを肩に担ぎ、そして押し上げます。
「サイドレイズ」
両手にダンベルを持ち、腕をハノ字にして持ち上げます。
胸筋をパンプアップさせる種目
「腕立て伏せ」
手の幅を大きく広げて腕立て伏せを行うと、胸筋がパンプアップしやすくなります。
「ダンベルプレス」
両手にダンベルを持ち、ベンチに仰向けになります。
そして、胸を反らしてダンベルを押し上げます。
「ダンベルフライ」
両手にダンベルを持ち、ベンチに仰向けになります。
そして、胸の上で弧を描く様にしてダンベルを持ち上げます。
まとめ
(1)パンプアップとは、筋トレで筋肉を追い込んだ際に増加した代謝産物の濃度を薄める為に、筋肉が多量の水分を含んで膨れた状態です。
(2)パンプアップを効果的に起こす筋トレの方法。
- 運動の強度を下げて反復回数を増やす
- 筋肉が収縮した状態をキープする
- 関節の可動範囲を小さくして筋肉を追い込む
(3)パンプアップの効果。
- 部分的に筋肉の成長因子が生まれる
- 筋肉細胞が容量の大きくなった状態を記憶する
- 筋肉細胞の容量の限界値が上がる
(4)パンプアップは筋肉肥大の引き金にはなりませんが、高強度な筋トレと組み合わせる事で筋肉肥大を促進させる効果があります。
(5)三角筋をパンプアップさせる種目。
- 手を肩幅に広げた腕立て伏せ
- ショルダープレス
- サイドレイズ
(6)胸筋をパンプアップさせる種目。
- 手の幅を大きく広げた腕立て伏せ
- ダンベルプレス
- ダンベルフライ
いかがでしょうか。パンプアップした状態は、今よりもバルクアップした将来の自分の姿であると言えます。
ですからパンプアップして一回り大きくなった自分の姿を鏡に映し出す事で、トレーニングのモチベーションを高める効果もあります。
ぜひ、筋トレに取り入れてみてはいかがでしょうか?
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