陸上で生活している私たちにとって、水中は特殊な環境でもあります。
そうした意味において、水泳は運動の中でも異色です。
そして水中という環境は、お腹回りの脂肪を燃焼させるダイエット効果を高めます。
あるいは、水の浮力、水圧が、私たちの身体に様々なメリットを与えます。
そこで今回は、水泳に秘められた痩せる効果について解説したいと思います。
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【目次】
(1)お腹回りの脂肪を燃焼!なぜ、水泳は痩せる効果が高いのか?
- 水泳の消費カロリーはどれくらい?
- 水泳は水の抵抗で消費カロリーが増える
- 体温調整による消費カロリーの増加
(2)水泳で痩せる!お腹回りの脂肪を燃焼するための留意点
- 水泳は筋トレと並行すると脂肪燃焼の効果が倍増!
- 痩せる効果を高める運動の強度は?
- 20分以上は泳ぎましょう
(3)お腹回りの脂肪を燃焼!水泳のメリットとデメリットとは?
- 水の浮力が身体の負担を軽くする
- 水の圧力で血流がアップ
- 水圧が身体に異変を起こす事も!?
まとめ
(1)お腹回りの脂肪を燃焼!なぜ、水泳は痩せる効果が高いのか?
水泳は他の運動とは違う唯一の水中運動であり、これが大きなダイエット効果を生み出す最大の要因です。
水泳の消費カロリーはどれくらい?
まず初めに、その消費カロリーについて他の運動と比較してみましょう。
次の数値は、体重60kgの人が1時間の運動を行った時の消費カロリーの目安を示しています。
- 速歩:252kcal
- エアロビクス:410kcal
- ジョギング:441kcal
- エアロバイク:441kcal
- 背泳ぎ:441kcal
- 縄跳び:504kcal
- クロール:504kcal
- 平泳ぎ:630kcal
- 水中速歩:630kcal
- バタフライ:693kcal
ご覧の通り、水泳や水中運動は陸上での運動に比べて明らかに消費カロリーが多い事が分かります。
参考記事⇒メタボ解消には運動で何カロリーの消費が必要か?その目安と計算
ですから水泳は、お腹回りの脂肪を落として痩せるには非常に効率の良い運動なのです。
水泳は水の抵抗で消費カロリーが増える
その理由の1つ目は、空気の12倍と言われる水の抵抗力の影響です。
ですから歩行運動一つにしても、陸上と水中では消費カロリーに非常に大きな差が生じる訳です。
そして、水泳は全身を使う分だけ運動量が多くなるので消費カロリーも増加します。
体温調整による消費カロリーの増加
そして、水泳が脂肪燃焼効率の高いもう一つの理由は水温の影響です。
室内プールの設定温度の目安は25~32度といったところですが、これは私たちの体温よりも低い温度です。
ですから、プールに入ると体温が低下しますから、身体は熱を発生させて体温を上げようとします。
すると、熱の発生に伴ってカロリーが消費されますから、この時に脂肪が燃焼されるのです。
こうした、熱生産による体温調整に関わっているのが褐色脂肪細胞です。
褐色脂肪細胞は体脂肪全体に占める割合が僅かに1%程度で、首の後ろ、肩甲骨の周囲、脇の下、
あるいは腎臓や心臓の周囲といった身体の限られた部分にしか見られません。
この脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪のようにエネルギーを貯蔵するのではなく、
体温調整のために脂肪を燃やすので痩せ脂肪とも呼ばれています。
この様に、水泳は水の抵抗による筋肉への負荷を増やし、あるいは体温調整のために褐色脂肪細胞を活性化させるなど、
ダブルの効果によって非常に効率良くお腹回りの脂肪を落としてくれるのです。
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(2)水泳で痩せる!お腹回りの脂肪を燃焼するための留意点
水泳を初めとする有酸素運動で、お腹回りの脂肪を効率よく燃焼させて痩せるには幾つかの留意点があります。
水泳は筋トレと並行すると脂肪燃焼の効果が倍増!
まず、水泳のような有酸素運動を習慣的に続けていると、身体は次第に水泳に適した状態に変化します。
それは、少ないエネルギーでより遠くまで泳ぐ事が可能な省エネ体質の身体です。
省エネ体質になるには、消費カロリーの多い筋肉を減らして身体を軽くし、
エネルギー源となる脂肪は出来るだけ残しておく必要があります。
つまり、省エネ体質になると脂肪の燃焼効率が悪くなりますから、お腹回りは上手く痩せません。
そこで、脂肪の燃焼効率を高める為には、消費カロリーの多い筋肉を増やして脂肪燃焼体質になる必要がある訳です。
ですから、水泳でお腹回りの肉を落とすなら、筋トレと並行すればその効果を倍増させる事が可能になります。
参考記事⇒お腹の肉を落とす筋トレの方法!これなら一日5分で簡単に出来る
痩せる効果を高める運動の強度は?
更に有酸素運動には、お腹回りの肉を落とすための最適な強度というのがあります。
有酸素運動というのは文字通り酸素を必要とする運動です。
そして、脂肪が燃焼するには酸素が必要です。
ですから、運動の強度が上がりすぎて息が苦しくなってくると、酸素不足になり脂肪の燃焼効率が下がります。
すると、その分だけ糖質のエネルギー利用が増える事になります。
糖質は酸素がなくてもエネルギーに変わるのです。
つまり、有酸素運動を頑張り過ぎると、逆にお腹回りが上手く痩せない訳です。
そこで、脂肪の燃焼効率を高めるための最適な運動強度を心拍数で表すと次のようになります。
↓ ↓ ↓
心拍数→(220-年齢)×(0,5~0,65)
水泳を行うにしても、心拍数をこの範囲に維持しておく事が重要ですから、腕時計型の心拍計を装着しておけば便利です。
体感的には軽く息が弾んで爽快な気分になるくらいの強度です。
20分以上は泳ぎましょう
なお、運動を開始してから約20分が経過すると脂肪燃焼ゾーンに入るといわれていますから、
ダイエット目的であれば、水泳も20分以上は続けるのが理想的です。
こうして脂肪が本格的に燃焼するまでに少し時間がかかるのは、次の3つの段階を経なければならないからです。
①体脂肪が分解されて脂肪酸になり、血中に溶け出す。
②脂肪酸が全身に運ばれる。
③カロリー消費に伴い、脂肪酸が必要に応じて燃焼する。
これが、脂肪燃焼ゾーンに入るまでの一連の流れです。
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(3)お腹回りの脂肪を燃焼!水泳のメリットとデメリットとは?
お腹回りの脂肪の燃焼効果が高い水泳はメリットの多い運動ですが、逆にデメリットもあります。
では、その辺について見ていきましょう。
水の浮力が身体の負担を軽くする
例えばジョギングの場合、足が地面に着地すると膝には体重の3~5倍の負荷が生じると言われています。
これは、怪我や慢性的な膝の痛みの原因になりますから注意が必要です。
ところが水中では浮力が生じますから、怪我のリスクが大幅に少なくなります。
例えば、水に膝まで浸かると体重の約30%が軽くなります。
そして腰まで浸かれば50%、胸までなら70%、肩までなら90%が軽くなりますから、
水中での運動はリハビリにも最適であるという訳です。
また、浮力は筋肉の緊張を解してリラックス効果を与えます。
というのも、私たちは常に重力の影響を受けていますから、その力に負けないように働いている筋肉があります。
その筋肉は抗重力筋と呼ばれ、重力に対して常に緊張状態を保っています。
ところが、水中に入ると浮力の影響で重力が軽減されますから、
それに伴い抗重力筋の緊張が解れ、そしてリラックス効果が生まれるのです。
水の圧力で血流がアップ
水の重さは空気の1000倍です。
これが水圧を生み出し、水に入ると全身に約1,3トンの水圧がかかると言われています。
この水の圧力は、筋肉を指圧するようなマッサージ効果を生み出します。
更に、水圧が血管を圧迫する事で中を流れている血液が押し流され、血流が良くなるという効果もあります。
水圧が身体に異変を起こす事も!?
しかしながら、こうして水圧が身体に与える影響により、水中事故が起こりやすくなるのも事実です。
ある調査報告によれば、水泳による突然死はウォーキングの7倍だそうです。
また、フィットネスクラブにおける死亡事故の75%が水泳中、あるいはその前後に起こっているという報告もあります。
水に入ると水圧が血管を圧迫しますから、血液が一気に押し流されて血流が増加します。
逆に、水から上がれば水圧が一気に解除されるので血流が減少します。
水泳による事故が多いのは、こうした血流の急激な変化が心臓や血管に負担を与えるからです。
ですから、特に心肺機能に何らかの問題がある方、あるいは体調不良の時には十分な注意が必要です。
まとめ
(1)水泳が、お腹回りの痩せ効果を高める理由。
- 水の抵抗により運動の負荷が大きくなり、消費カロリーが増加する
- 水温が低い場合は、体温を上昇させる為に脂肪が燃焼して熱が発生する
(2)水泳で脂肪の燃焼効率をアップする秘訣。
- 筋トレと並行する
- 20分以上は泳ぐ
- 軽く息が弾んで爽快になる強度が最適
(3)水泳のメリット。
- 浮力が身体への負担を軽くする
- 浮力が筋肉をリラックス状態にする
- 水圧が筋肉を指圧する効果を生む
- 水圧が血行を促進させる
(4)水中では血圧が急激に変化しますから、心肺機能に問題のある方や体調不良の場合は注意が必要です。
いかがでしょうか。水泳はお腹回りの脂肪を落とす効果が高く、その他にもメリットが多い運動です。
ただし、水中事故にはくれぐれも注意しましょう。
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